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派遣契約の終了は会社都合になりますか?

法律・制度

派遣契約の終了は会社都合になりますか?

派遣社員の契約終了が会社都合になるケースはいくつかあります。

  • 契約期間終了時に更新の希望がかなわず、新たに派遣の仕事の案内をもらえず離職を決めたとき
  • 派遣会社から1ヶ月以上、仕事の案内をもらえないとき
  • 案内されたお仕事が受け入れられない条件だったとき

以上のような場合は、会社都合となります。

ただし、契約期間中に退職を希望したり、希望条件にあった仕事を案内されたにも関わらず断ったりした場合は自己都合になります。

派遣社員と社会保険

派遣社員は契約が個人個人違うので、保険に加入できるのか判断が難しく、また、非正規雇用の労働者は社会保険に入れないという噂があったりもします。
ですが、社会保険への加入は法律で義務付けられており、加入条件を満たしていれば派遣社員も当然加入しなけれななりません。

健康保険・厚生年金保険

加入要件 加入日
1週間の所定労働時間・1ヶ月の所定労働日数が派遣元正社員の4分の3以上

(短時間労働者の場合)

  • 従業員数501人以上の企業で働いている
    (500人以下の場合も、労使で合意があれば可能)
  • 1週間の所定労働時間が20時間以上
  • 1年以上の雇用が見込まれる
  • 月額賃金 88,000円以上
契約期間が2ヶ月と1日以上の場合 契約初日より加入
当初の契約が2ヶ月以内だが、その後、引き続き契約延長された場合 当初の契約初日からみて2ヶ月を超えた日より加入

雇用保険

加入要件 加入日
  • 1週間の所定労働時間が20時間以上
  • 31日以上の雇用が見込まれる
契約初日より加入

派遣社員と失業給付

派遣会社が、派遣社員に対して雇用契約期間が満了するまでに次の派遣先を指示しない場合、派遣社員が同じ派遣会社のもとでの派遣就業を希望しなければ、契約期間の満了と同時に雇用保険の被保険者資格を喪失します。

退職すると、派遣会社から離職票を渡されるので、ハローワークで失業給付を受けるための手続きをします。

失業給付を受けるための要件

  • 離職日以前の2年間で雇用保険加入期間が通算12ヵ月以上ある
    特定受給資格者・特定理由離職者の場合、離職日以前1年間の加入期間が通算6ヵ月以上
  • 就業する意思と能力があるにも関わらず就業できず、積極的に求職活動を行っている「失業」の状態

手続きに必要な書類

  • 雇用保険被保険者離職票
  • マイナンバーを確認できる書類
  • 免許証やマイナンバーカードなどの身元確認書類
  • 写真(縦3.0cm×横2.4cm)2枚
  • 本人名義の預金通帳かキャッシュカード

この失業給付は、受給手続きをしたからといって直ちに支給されるわけではありません。

ハローワークでは申請者が給付要件を満たしているか確認し、離職理由を判定して受給資格の決定を行います。
受給資格者になると、雇用保険受給者初回説明会を経て、指定された日に失業の認定(失業状態にあることの確認)を行った後に失業給付の支給を受けられるようになります。

自己都合による退職では、受給資格決定日からの待機期間7日間に加えて、2ヶ月間(5年間のうち2回まで。3回目以降は3ヶ月間)の給付制限期間があり、この制限期間が経過した後の認定日から支給されるようになります。
会社都合による退職の場合、給付制限期間はありません。

派遣の種類

「派遣」という働き方は、就業している会社が雇用主となる正社員やアルバイトなどと異なり、派遣社員の就業する場所は派遣先企業であり、雇用主は派遣会社となります。

そのため、給与は派遣会社から受け取りますが、実際の仕事の指示は派遣先企業から受けます。

派遣の種類にもよりますが、派遣社員は、仕事を紹介されて派遣先が決まると派遣会社と雇用関係が成立します。登録だけでは雇用関係は成立しません。
そして、派遣期間の終了とともに、雇用契約も終了します。

雇用契約終了後も、派遣会社に登録していれば次のお仕事を引き続き探したり、紹介を受けたりできます。

派遣(人材派遣)には「登録型派遣」「紹介予定派遣」「常用型派遣」の3種類があります。

「登録型派遣」

登録型派遣で働く場合、派遣社員と派遣会社との雇用関係は就業先が決まった時点で初めて発生し、派遣契約の結ばれている期間のみ成立します。

登録型派遣のメリットには、

  • 好きな勤務地、勤務期間、勤務時間、仕事内容を選べる
  • プライベート(家庭・趣味・介護)との両立が図れる
  • 仕事探しや就業中トラブルなどを派遣会社に相談できる
  • 色々な職種や業種の仕事を経験できる

といったことが挙げられますが、逆にデメリットとして、

  • 次の仕事までに間が空くことがある
  • 希望する仕事が常にあるとは限らない
  • 時給制のため、契約によって受け取る給与額が変わる
  • 交通費や賞与などがない場合が多い

ということもあります。

「紹介予定派遣」

紹介予定派遣は、派遣先企業に正社員や契約社員などで直接雇用されることを前提に、一定期間派遣社員として就業し、派遣社員と派遣先企業の双方に合意があれば、契約期間終了後に直接雇用に切り替わる派遣システムです。

入社前に実際に働いて仕事内容や職場環境が自分にあっているかなどを見極めることができるので、ミスマッチが発生しにくくなります。

紹介予定派遣の場合、

  • 派遣会社から客観的なアドバイスをもらいながら仕事を探せる
  • 実際に働いてみて入社するかを決められる

この二つの点が、自分で就職・転職活動をする場合と異なる特徴として挙げられます。

また、直接派遣先企業には相談しにくい内容でも、派遣会社なら気軽に相談できます。

未経験でも紹介予定派遣からスタートすることで、希望の仕事に就けるチャンスがもてたり、転職活動にかかる労力や時間を節約することも可能です。

「常用型派遣」

常用型派遣とは、派遣会社が常時雇用する派遣社員を職場に派遣するものをいい、派遣期間が終了しても派遣会社と派遣社員の雇用関係は継続します。
派遣会社の正社員または契約社員として働くので、安定した雇用形態であるのが最大の特徴です。

常用型派遣は、正社員と同じような福利厚生の利用ができるメリットがあります。直接雇用されたときと同じような待遇を受けながら、派遣のメリットを活かしていろいろな企業で働くことができます。

派遣会社を経由することで、入社が難しいような有名企業で経験を積むことができたり、さまざまな職場を経験できる常用型派遣は、職歴を増やさずいろいろな企業で経験を積んで自分の可能性を広げてみたい人におすすめの働き方です。

派遣のメリットデメリット

派遣社員のデメリット

  • 不景気・経済不安の煽りを受けやすく、雇用が安定しない(「派遣切り」の問題)
  • 派遣先企業に在籍する社員と比較して待遇がよくない可能性がある

派遣社員のメリット

  • 仕事の時間や量を選びやすく、自分のしたいことやライフバランスに合わせて働ける
  • ITなどの専門的な業界へも参入しやすい
  • お金を稼ぎながら、キャリアアップ・キャリアチェンジを図れる

まとめ

派遣は、「いろんな仕事をしてみたい」「技術職をやりたくて、とにかく業界に入りたい」「家庭の事情で週に3日だけ働きたい」といった希望を叶えられる働き方です。

派遣には残業代がない、有給休暇を取れない、との誤解もされがちですが、派遣社員でも残業をすれば企業は残業代を支払う義務がありますし、有給休暇も労働日数や時間数に応じた日数を付与されて取得できなければなりません。

派遣元・派遣先を問わず、正社員の場合と同じ様に正しく勤怠管理が行われている企業で働きたいですね。

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監修

株式会社ITZ岡田 健吾

所有資格:給与計算実務能力検定2級、シニアタックスプランナー

執筆

株式会社ITZ築田 弥雪

2019年株式会社ITZ入社。2020年5月よりかえる勤怠Tipsに記事を執筆。
趣味は古本の積読。
勤怠管理を中心に、人事・労務に役立つ情報を発信できるよう勉強しています。