給与明細の読み方3 所得税について

給与明細の読み方3 所得税について

毎月などに支払われる給与の内訳を示す給与明細には、所得税などの控除されるものも明記されています。

勤怠管理上の勤務日数などを含め、また月給部分と諸手当といった収入の他に、そこから控除される税金類も明記されているものです。

所得税とは?

所得税は国税すなわち国が課税する税金で、収入があればその収入に対して課税されるものです。所得額に所得税率を乗じて計算し控除されて残りを支給するものになります。所得税には10種類の区分があり、その種類によって収入や経費として認められる範囲種類によって異なります。株式による「配当所得」や家賃収入などの「不動産所得」など種類がありますが、一般的な会社員が納める所得税は「給与所得」といって、勤務先から受ける給料や賞与などによる所得のことを指します。

給与所得による所得税は給料から天引きされているのが一般的で、源泉徴収といいます。給与を支給している勤務先がまとめて後日納税の事務手続きを行うようになっているので、給与を受け取っている労働者が直接納税をする必要はありません。

給与明細は所得税法によって発行が義務付けられていますが、毎月の給与明細とは別に1年間の最終的な納税額が分かる源泉徴収票が発行されます。これを基にして勤務先は年末調整を行い、納税額を算出して納付します。この税金は国が課税するものですから管轄は税務署が行いますが、納税者の住所地を所管するところが管理をしています。

パートやアルバイトなどでも所得税の支払いが必要?

パートやアルバイトの人であっても、税金は納税するようになります。ただし扶養に入っている場合は一定額以上の収入を超えなければ納税を課されることはありません。学生も夫婦間も年間103万円以下であれば課税の対象外となりますが、それを超えてしまう場合は所得税の支払い義務があります。月に88,000円を超える給与が発生した場合は源泉徴収として給与から所得税が天引きされるので注意が必要です。

最終的に年間の給与が103万円以下であれば年末調整で収入の再計算を行われ、天引きされた所得税が多ければ還付されるのですが、もし勤務先が年末調整を行わない場合は自分で確定申告をすれば税金が還付されます。勤務先から源泉徴収表をもらって確定申告をするようにしましょう。

また、配偶者がパートで働いている場合、要件に当てはまれば配偶者控除又は配偶者特別控除のどちらかを受けることができます。パートでの収入が103万円以下であれば配偶者控除を、103万円を超える場合は配偶者特別控除を受けることができます。ただし扶養している人の合計所得金額が1,000万円(給与の収入金額が1,220万円)を超える年はどちらの控除も受けることができません。

学生の場合は扶養控除等(異動)申告書に勤労学生控除の記載を行い、勤務先に提出することで課税の対象が103万円から130万円以下まで範囲が広がります。ただし103万円を超えた段階で親の扶養の対象から外れることにはなるので、親の納税額は増えることになります。

所得税はどうやって計算される?

所得税は1月1日から12月31日までの1年間の課税所得に税率を掛けて計算されます。課税所得とは基本給や残業代などの総支給額から通勤手当など課税の対象外となる手当てと所得控除を引いたものです。

一般的な会社員であれば勤務先が数字の把握を行っているため、労働者側があえて計算をして納税を行う必要は原則としてありません。ただし生命保険料や地震保険料の所得控除は年末調整時に各自で会社に提出を行わなければ、控除の対象にはならないので控除を証明する書類がある場合は提出するようにしましょう。

また控除のなかには勤務先が内容を把握しておらず、個人で確定申告が必要になる控除があります。医療費控除はその最たる例で、病院への支払いや治療目的で薬局で購入したかぜ薬や胃腸薬などが含まれます。幅広く適用が出来る場合があるため、勤務先が行うことは適切ではありません。プライバシーの観点からも、どの医療機関で治療を受けているのかなどは知られたくないところですから、納税者が申告を行って計算を行うことになります。

まとめ

所得税は国税であり、収入から控除を差し引いた金額で計算がなされます。会社に勤めている人は勤務先が計算して納税を行いますが、その金額を決定する扶養控除や医療費の控除などは自分で理解しなければいけません。難しいように感じるかもしれませんが内容を把握して適切な所得税の納税を行えるようにしましょう。

※本文の内容は執筆時点のものです。その後の法改正などは反映しておりません。