健康保険、介護保険は何のために支払っているの?
健康保険や介護保険が必要であるという声は多いですが、それぞれの制度について詳細を知らない人も少なくありません。
細かく見ていくと、国民健康保険と健康保険など名前が被っている物も多く、色々混同してしまっているケースもあります。
今回は、それぞれの保険についてポイントを4つ紹介します。
国民健康保険と健康保険の違いは?
国民健康保険と健康保険は、混同している人も多いですが詳細は結構違います。
国民健康保険とは、職場の健康保険や後期高齢者医療制度の加入者および生活保護を受けている人以外を対象とする医療保険制度です。
たとえば、個人事業主やフリーランスの人がその対象者であり、出産と傷病手当はありません。
保険料については、前年度所得に合わせて加入者が住んでいる都道府県が世帯単位で算定し、家族が増えた時には金額も増えます。
健康保険については、対象者は公務員や会社員、もしくはその家族になります。
保険料は会社と折半する形で支払い、家族が増えた時にも金額は変わりません。
健康保険に入っている人は会社が計算してくれますが、国民健康保険の場合はすべて自分で調べないといけませんので、明細の確認等も含めて慎重に段取りを進めていく必要があります。
いずれにせよ、もしも制度がなかった場合はすべての面倒を自分で見る事になりますので、大変な負担になってしまいます。
転職の際などは特に処理に注意しなければなりません。
扶養に入ることが出来る条件は?
健康保険の場合、配偶者や両親、子供達などを扶養に入れることができます。
複数人数が居たとしても額は変わりません。
扶養に入る条件
- 被保険者によって生計を維持されている
- 年収が被保険者の半分以下
- 月額収入換算108,333円以下で、なおかつ年間収入130万円未満
- 60歳以上は月額収入15万円未満、なおかつ年間収入180万円未満
- 障害年金受給要件該当者
ただし、後期高齢者医療制度の対象者は除外
怪我やもしもの時に受け取れる
健康保険料は、怪我をしたり家族が他界した際などに大きい意味を持ってきます。
怪我をした場合は病院で治療を受ける事になりますが、保険に入っていればその内の3割を窓口で支払えば良いだけになります。
他の7割分は、皆で集めた健康保険料から支払ってもらえますので、本来治療にかかるはずだった金額よりも格段に軽い負担で治療ができます。
保険対象になっていない治療が多い診療科目もありますが、対象になっている物と比較した場合、数万円から百万円単位で差が出るケースも珍しくありません。
他にも健康保険限定となりますが、出産した場合や大きい怪我を負ってしまった時にはお見舞金も支給してもらえます。
交通事故の場合は、第三者行為による傷病届を提出する必要がありますが、全て自腹で進めるのに比べたら格段に安心出来ます。
子供の出産についても、出産した人数分だけもらえる事も忘れずにチェックしておきたいポイントです。
被保険者が何らかの理由で他界してしまった時には、遺された家族に遺族年金の支給がありますし、埋葬金として5万円の支給もあります。
介護保険は将来のための保険だけではない
介護保険は40歳になった人はすべて、義務として加入しなければなりません。
年齢によって区分も存在し、65歳以上は第1号被保険者と定義され、40歳~64歳までは第2号保険者という扱いになります。
39歳以下だと仮に要介護認定になったとしても、介護保険を使う事は出来ません。
介護保険は自分が年老いてから世話になる物だという印象を持つ人も多いですが、いつ利用することになるか分かりません。
たとえば40歳前後程度でも、末期がんや関節リウマチに罹患してしまうことはありますし、脳血管障害等を負ってしまうことも珍しくありません。
全部で16種類の病気が指定されていますが、指定されている病気は高齢者以外にとってもリスクのあるものです。そんな時に、介護給付金の支給があるのとないのでは、その後の負担がまったく違ってきます。
まとめ
健康保険と介護保険は、自分と家族の人生のいざという時の命綱として機能するものです。
入っているのといないのでは、支給金等で大きい差が出てきますし、影響は家族にも及びます。
保険料の額は会社員か自営業者かなどで異なり、それぞれの条件も異なる部分が多いため、転職や起業の時などには特に注意して下さい。
会社が全てをやってくれるのと自営で対応していくのでは、相当な違いがあります。